高価な秋の食材、アナタは松茸派、それともトリュフ派!?
秋、キノコと聞くと日本ではやっぱり松茸が一番に思い浮かびますが、「ショウロ(松露)」というキノコはご存知でしょうか。あまり取れないので松茸に並ぶほどの高価な食材です。
ショウロは松の根っこに寄生して出来る“カサのない”キノコで、ジャガイモの様な格好をして土(砂)の中に生えます。大きさは親指くらいのものから小さめのジャガイモぐらい、木と共存し木からは光合成で出来た栄養をもらい、逆に土の中に張り巡らした菌糸を使って土から養分を吸収し木に与えるといった面白いキノコです。
日本では山、浜辺の松林に見られたそうですが、最近は松が少なくなったことでさらに貴重なのだそうです。昔、お吸い物などに入れて食べた事がある方もおみえで、以前は三重県でも結構取れたのだそうです。
そのショウロの西洋版が「世界三大珍味」や「黒いダイヤ」とか言われる「トリュフ(西洋松露)」です。
トリュフは広葉樹(ナラ・カシ)の根っこにでき、犬(トルフィエ)を使って収穫します。昔は雌豚を使って収穫したそうなのですが、トリュフの放つ香りが雄のフェロモンによく似ている為に見つけると食べてしまうので、現在は犬が一般的なようです。取れる場所は色々な条件が重ならないと生えないらしく、先祖代々“口伝”で伝え、絶対に他人には明かさないのだそうです。
またフランス産の黒トリュフは松茸をはるかに越える大変高価な食材で、専用のスライサーで超薄切りにして料理の上に降りかけて食べるのが一般的。超薄切りのモノを食べるだけでマツタケ何個分という値段なので、一般には食べる機会がないのだそうです。
ルノージャポンのフランス人マネージャーに「トリュフと聞いて思い浮かぶ事は」と尋ねたところ、「高級レストラン、クリスマスパーティ」と言っていました。またその味はと聞くと、味はほとんどなく、“香り”を楽しむもののようです。「薄いから良くわからない」と言うのが彼の感想です。
ちなみにチョコレート菓子で“トリュフ”と言うのがありますが、それはセイヨウショウロ(黒トリュフ)からその名が付いたそうです。
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